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年頭あいさつ―つづく白タク合法化阻止
2018/01/09

執行委員長(北東地区協議会議長)
福井 勇


 新年のごあいさつを申し上げます。
 はじめに各単組役員の方は、明け番や公休日も日々組合員のくらしと権利を守るために奮闘していることに対し、敬意を表します。また組合員の皆さんも、大阪地連の運動や各種動員等にも積極的に協力していただきお礼申し上げます。
 さて、2017年を振り返ってみますと、なみはや労組の3年半に及ぶ争議で勝利し、9月には勝利報告集会を開催できたことに、北東議長として結成当時から携わってきたので自分の事の様に嬉しく思いました。私自身、この争議で学ぶ事も多かったのですが、何よりも自交総連は、労働者を軽んじる様な経営者に対して、見栄えはどうあろうとも徹底的にたたかう強い気持ちとなかまの団結力が、結実した争議だったと思います。
 自交総連は、一昨年から白タク合法化阻止に全勢力をあげて運動を展開しており、毎月「5の日行動」と合わせて大阪府下一円の主要ターミナルにおいて街宣行動やビラまきで市民やなかまにアピールしています。
 いかに理解してもらえるかビラの内容も考えマイクでも工夫しながら訴えています。初めは、まだまだ完全に理解してもらえるには程遠く思えたのですが、最近は少しずつ少しずつ浸透しているように感じます。
 そんな中11月には、在阪タクシー労働5団体と大阪タクシー協会が、全国的にも初となる労使共同での「ライドシェアを考えるシンポジウム」を開催するなどの取り組みも実施しましたが、総体的に見るとスピード感がなく、巨大な勢力の方が先行している状況だと言えます。
 特区や社会実験を利用して、手を変え、品を変え、タクシー類似行為を広めようと、世間の様子を窺いながら着々と準備を進めています。
 推進派は、何でもかんでも「2020東京オリンピック」「外国人観光客」「交通空白地の利便性」を3つのキーワードとして、マスコミ等も使い、「タクシー類似行為」の拡大を主張しています。こうした影響を受け多くの人たちは、タクシー産業が自分たちの既得権を訴えているとしか映らず、理解して貰えていないのが残念でなりません。
 推進派の狙いは、安倍政権が推し進めようとする働き方改革で、労働者と雇用関係を結ばず労務管理もせず責任は全て請け負った個人任せ、リスクを負わず利益だけを吸い上げるシステムを作るために、タクシー産業が利用され足掛かりにされているのが実態です。
 需要のない産業なら時代の流れとともに消滅するのは致し方ないと思うのですが、一部の企業の利益と都合の良い雇用関係で、労働者だけが犠牲になるのは何人たりとも許せる道理はありません。
 白タク合法化反対に始まり白タク問題に終わった2017年でしたが、今年も白タク合法化阻止と、労働者のくらしと権利を守るたたかいは続きます。
 いまさらではありますが、自交総連大阪地連の団結力が発揮され誇らしく思えた1年でした。白タク問題は年内決着できませんでしたが、色々なものは残せたと思っています。
 皆さんにとって2018年が幸多い年であるよう祈念するとともに、白タク合法化阻止に向け奮闘してまいります。