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維新政治に終止符を「3・3春をよぶ府民のつどい」での訴え
2019/03/15

不幸招くカジノ誘致するな


あかん!カジノ女性アピール呼びかけ人
山口美和子さん(大阪いちょうの会幹事)


 私の父と弟、元の夫がギャンブル依存症というとても怖い病気に罹患(りかん)しました。私は幼少期からずっと苦しい人生を歩まされましたので、このような子どもをこれから先は一切、1人たりとも出さない、ということで、ギャンブル依存症にかかっていたり、生活困窮している方々の支援に入っております。今年で12年目になります。
 私には子どもが5人いるんですけれども、双子が生まれて生後6か月の時に離婚いたしました。無一文で家を後にしたんですけれども、母子家庭になって二次被害、三次被害もございます。ギャンブル依存の父は働くべき時に働いていませんので年金保険料も納めるべき時に納めていないんですよ。無年金なので私が扶養しなければならないのですが、私には5人の子どもがいます。うち2人は障害者です。父を扶養することはできないので生活保護を利用させてもらっております。私が32で離婚するまでの間、父は私にウソにウソを重ねてお金の無心をずっと続けてまいりました。このクソジジイ、いい加減にしろ、とか、もう自分の親を尊敬できない、殺したいという気持ちが常につきまとう、しかしながら父なんですね。そういう切るに切れない血というんですかね、自分の中の葛藤もあり、そこに耐えられず自死を選ぶ方もおられます。
 私の幼い頃には、ヤミ金もサラ金もかなり卑怯な手を使って家の中にも踏み込んでまいりました。その時の光景はいまだにトラウマになっております。母は苦労に苦労を重ねて亡くなっていきました。私は母に何もしてあげられなかったという、父に“何でアンタが死ななかったんだ”というような、本当に複雑な心をずうっと持ったまま、現在に至っております。
 本当に私は、父の情けない姿をずっと見てきました。しかしながら見捨てることもできません。もうね、73になったんですよ。いろいろな制度を使うことによって私はやっと父から解放されました。父のウソからも解放されました。いまは他の方々の支援に入ることもできるようになりましたけれども、やはり、不幸な子どもをつくってはなりません。父はパチンコ依存症でしたけれども、私の人生は本当に、進学はできませんでしたし、好きな職に就くこともできませんでしたし、だいたい夢を持つということがなかったなと思います。よく笑ったという記憶も本当にまったくございません。
 パチンコだけでもこうですので、カジノなんか誘致すると家庭が崩壊する速度が全然違います。本当に甚大な被害です。いまでもすでに520万人のギャンブル依存の方がいらっしゃいます。本人は何も考えずパチンコを一生懸命してるだけで、しんどいのは家族です。本人よりも家族の方が首を吊るんです。

懸命の訴えに背を向け強行採決

 私は去年の7月3日、カジノ実施法が成立する前に、参議院内閣委員会でギャンブル等依存症対策法案の参考人として、主に父のことをお話しさせていただきました。カジノを誘致しないでくれと、既存のギャンブルだけでもこれだけの被害が出て、子どもたちの成長過程に甚大な影響を与えるんだということを訴えてまいりました。委員会が終わると与党の委員が“僕も(カジノ実施法には)個人的には反対なんだ、しかし組織になると”ということを仰いました。私、子どもをおいて東京まで行って一生懸命に話したんですけれども、慎重な議論も何もされずに強行採決という手段だったんですよ。権力で押さえつけて、人の話も聞かずにね。じゃあ、あの会は何だったんだと。ならば今後、カジノを止める手段というのは大阪府知事選挙、大阪市長選挙であると私は思いますので、どうか皆さん、もう維新には投票しないということでよろしくお願いします。
(文責=編集部)